爆笑問題カーボーイショートショートショート(テーマ:会話劇)没作【ウイルス】

男「この星、生命反応があるぞ。それも大量に」

女「恒星との距離もちょうどいいし、水もある。これだけ生命体がいるのもうなずけるわね」

男「詳しく調査してみよう」 

男「うーん、我々と有益な交流ができそうな知能の生物はいないみたいだな」

女「でも、あの二足歩行の動物は将来性がありそうよ」

男「確かにそうだな。まだ未熟な文明だが、言語のようなものもあるみたいだし、いずれ、もっと高度な文明になっていくかもしれないな」

女「シュミレーションしてみましょうよ」

男「そうだな。あの生物の毛髪をこのシュミレーション装置に入れてっと。さあて、どんな結果が出るかな」女「結果が出たわ」

男「これは想像以上だ。2060年後には我々の文明と同等の力になり、2092年後には我々の星を支配できるまでになるだなんて」

女「ここままにしていたらまずいわね」

男「有益な交流相手になるためには、同じくらいの文明力を持つことが理想的だからな。よし、ウイルスを使うか」

女「このシュミレーション結果から計算すると、ウイルスの強さは8くらいかしら?」

男「ちょっと計算してみるぞ。えーと、強さ8のウイルスを使った場合のシュミレーションだと、5277年後に我々の文明と同等になり、それ以降の文明力の差はほとんど広がらないみたいだ」

女「それなら強さ8で決まりね」

男「それじゃあウイルスをばらまくとするか」 

語り「こうして、地球にやってきた宇宙人達がばらまいたウイルスによって、地球上の生物達に眠りという病気が蔓延した」