公募ガイド「三行小説」課題【ホラー小説】

幽霊相談

「実は私、最近急に幽霊が見えるようになりまして。このままではいつか幽霊に殺されはしないかと心配で心配で。住職さん、何とかなりませんか?」

「非常に言いにくいのですが……あなた、もう死んでますよ」

金縛り

 体が全く動かない。金縛りだ。もしかしてこれ、幽霊の仕業?

 いやいや落ち着け俺。確か金縛りは科学的に証明されているはずだ。幽霊なんている訳ない。でも、さっきから俺の横に立ってるこのお婆さんは、一体誰だろう?

心霊スポット

 待ち合わせ場所の心霊スポットに行くと、すでに仲間達が集まっていた。

「遅いぞ」

「ごめんごめん」

「あっ、人がきた。じゃあ今夜も派手に怖がらせますか」

俺よりも長生きしてくれ

「あなた、私と結婚する時、俺よりも長生きしてくれって言ってくれたわよね。それなのに私、病気になっちゃって。このままじゃ私、あなたとの約束を守れない。だから、ごめんね」

 こうして私は、夫を殺害した。

呪いの人形(掲載作)

「この前プレゼントでもらった人形だけど、毎日髪が伸びてる気がするの。もしかしてこの人形、呪われてない?」

「心配いらないよ。この人形は最新式でね、IpS細胞で作られた本物の髪が使われているんだよ」

一人だけの部員

「新しく顧問になった鈴木です。あれ? 部員は二人って書いてあるけど今日は君一人しかきてないの?」

「先生、その資料古いですよ。今はあいつ一人だけです。ただ、僕が死んで以来、あいつ幽霊部員になっちゃいましたけどね」