雪道(東京新聞300文字小説没作)

 雪道を歩いていると、道の真ん中が黄色くなっていた。恐らく、犬のおしっこだろう。私はそれを避けようと大きく足を上げてそこを跨いだ。

 その時、私は大変なことに気付いてしまった。今、私が犬のおしっこを踏まずに済んだのは、雪が黄色くなっていたからであり、もしも冬以外の雪が無い季節だったら、私は犬のおしっこを踏んでしまっていただろう。それ以来、私は雪道以外の道を歩くのが怖くなってしまった。

 そろそろ春の季節がやってくる。当然、雪は溶けてしまうだろう。そうなればどこに犬のおしっこがあるかも知れない茨の道を歩くことを余儀なくされる

 はあー。このまま一生冬が続けばいいのになあ。