金属探知機(東京新聞300文字小説没作)

 仕事で飛行機に乗るため空港の金属探知機を通ると、案の定アラームが鳴ってしまった。

「お客様、何か金属類の物をお持ちではないですか?」

「実は私、カツラをつけていまして。恐らくカツラのピンが反応してしまったんだと思います。取らないとダメですか?」

「いいえ大丈夫です。大変失礼致しました。どうぞお通りください」

 ふう、危なかった。なんとか金属探知機を通過出来たぞ。これで無事、仕事に取りかかることができそうだ。

『速報です。ジャパン航空387便がハイジャックされました。犯人はカツラの中に隠し持った拳銃を使ってパイロットを脅した模様です』