合格発表(東京新聞300文字小説没作)

 今日は大学の合格発表日だ。僕の受験した大学は倍率がかなり低いので多分大丈夫だとは思うけど、それでもやっぱり緊張する。

 大学に着くと、掲示板の前に受験生達が集まっていたが、思ったよりも少ない。やっぱり今の時代、ネットで確認する人の方が多数派のようだ。

 しばらく待っていると、大学職員の人がきて、掲示板に受験番号が書かれた紙が張り出された。僕はドキドキにしながら、自分の番号を探した。

 あった。やった―。合格だ。だけどおかしいな。張り出された受験番号の数が明らかに少ない。これは一体どういうことだ?

 もう一度掲示板をよく見てみると、そこにはこう書かれていた。

『○○大学不合格者受験番号一覧』